役員運転手をクビにできる?7つの正当な理由と解雇の注意点
2021年12月29日
役員運転手を「仕事ができない」ことを理由にクビにするのは困難です。
従業員を解雇するためには、正当な理由が必要です。
<役員運転手をクビにできる正当な理由>
①遅刻や無断欠勤を繰り返す
②事件や事故を起こした
③会社の就業規則に反することをした
④会社に不利益をもたらした
⑤経歴詐称
⑥ケガや病気
⑦業績の悪化
これらの理由があったとしても、簡単に解雇できるわけではありません。
解雇するにはさまざまな注意点があります。
ここでは役員運転手をクビにする7つの正当な理由と、解雇する際の注意点をご紹介します。
雇用している役員運転手に悩まされている企業の方はご一読ください。
目次
1. 正当な理由があれば役員運転手をクビにできる
ただ単に「気に入らないから」「仕事ができないから」といった理由で、従業員を解雇することはできません。
しかし正当な理由があれば、解雇は可能です。
解雇の理由は、本人に何らかの問題がある場合と、会社に問題のある場合が考えられます。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1-1. 遅刻や無断欠勤を繰り返す
何度注意しても頻繁に遅刻や無断欠勤を繰り返す場合、解雇を言い渡すことがあります。
ただし即解雇できるわけではなく、まずは本人に対し指導を行います。
それでも直らない場合は、解雇もやむを得ないでしょう。
1-2. 事件や事故を起こした
役員運転手で致命的なのは、事故です。
運転を仕事とする職業はどの仕事も同様ですが、本人の過失で起きた事故の場合、事故の程度によってはクビにするケースもあります。
事故だけでなく、交通違反を繰り返すような場合も、解雇の可能性があります。
1-3. 会社の就業規則に反することをした
就業規則では、解雇に関する条件を記載していることがあります。
たとえば、悪質な勤務状態や事業の縮小・病気療養といった内容です。
これらの規則に反した場合、クビにすることがあります。
1-4. 会社に不利益をもたらした
ほとんどの企業では、役員運転手に対し守秘義務を徹底しているはずです。
万が一役員運転手が意図的に機密情報を漏洩し、会社に不利益を与えた場合、給与の減額などの処分が下されます。
場合によっては懲戒解雇も考えられるでしょう。
また業務上横領のように、明らかに会社の不利益になるようなことも同様の対応をとる可能性があります。
1-5. 経歴詐称
役員運転手に運転免許は必須条件です。
履歴書に免許を所持していると記載しておきながら、実は免許停止期間だった…といった場合は、解雇理由になる可能性があります。
経歴詐称はその内容がどの程度業務や会社にとって重要度が高いものか、求人内容とかけ離れているかといったことを考慮する必要があります。
1-6. ケガや病気
従業員が病気やけがによって復職できない状況になった場合、解雇することもあります。
ただし病気やケガの理由が会社にある場合は、基本解雇にはできません。
今後どうするかは、本人や家族と相談して決定します。
1-7. 業績の悪化
経営状態の悪化による人員削減のための解雇を「整理解雇」と言います。
これは役員運転手に問題があるわけではなく、企業側の問題です。
当然簡単に解雇できるわけではありません。
業績悪化でクビにする場合は、「クビ以外の方法がないのか」「クビにするだけの業績悪化の根拠」など、さまざまな条件をクリアする必要があります。
2. 役員運転手をクビにする注意点
役員運転手をクビにする場合、いくつかの注意点があります。
これらを意識せずに解雇してしまうと、後々トラブルになる可能性があります。
2-1. 30日前までに解雇予告をする
役員運転手を解雇する場合、少なくとも解雇の30日前までには解雇予告をしなければなりません。
これは労働基準法第二十条で定められています。
第二十条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。引用|労働基準法(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049#84)※原文ママ
解雇予告をしない場合は、従業員に対し30日に満たない分の平均賃金を支払わなければなりません。
これは「解雇予告手当」と言われるもので、たとえば解雇の20日前に予告した場合、10日分以上の平均賃金を支払わなければなりません。
2-2. 不当解雇に注意
遅刻や無断欠勤を数えるほどしかしていないにもかかわらず、すぐに解雇するのは不当です。
ほかにも従業員がその解雇は不当だと訴えた場合、その訴えが認められると解雇期間の給与相当額の支払いや、職場復帰を命じられる可能性もあります。
2-3. すぐにクビにしない
役員運転手に問題がありクビを考える場合は、まずは戒告や訓戒といった処分を行い、改善を求める必要があります。
それでも改善が見られない場合は、諭旨解雇(ゆしかいこ)を行います。
解雇はあくまでも最終手段として考えましょう。
3. 役員運転手を解雇できるかの判断は弁護士に相談
役員運転手に限らず社員を解雇する場合、不当な解雇であると訴えられる可能性があります。
裁判になり、万が一負けてしまった場合は、会社にとって大きな損失でありイメージダウンにもつながります。
今回ご紹介したのは、あくまでも一例です。
もしも解雇できるか判断が難しい場合は、弁護士に事情を説明し相談に乗ってもらうようにしましょう。
4. 有能な役員運転手なら「セントラルサービス」
役員運転手をクビにする理由はさまざまです。
しかし仕事のできる人材であればクビにしたいとは考えません。
とはいえ有能なドライバーを採用時に見抜くのは非常に困難です。
そのような場合はぜひ弊社「セントラルサービス」へ、ご相談ください。
弊社「セントラルサービス」は、東京を中心とする役員運転手の派遣・請負会社です。
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5. まとめ
役員運転手が「仕事ができない」という理由で、簡単にクビにはできません。
従業員をクビにするためには、「正当な理由」が必要です。
「正当な理由」とは次のような項目です。
<従業員をクビにできる正当な理由>
①遅刻や無断欠勤を繰り返す
②事件や事故を起こした
③会社の就業規則に反することをした
④会社に不利益をもたらした
⑤経歴詐称
⑥ケガや病気
⑦業績の悪化
とはいえこれらの理由があるからと、あっさりと解雇できるわけではありません。
これらの理由の中でも従業員に非がある場合、まずはそれを改善するように要求する必要があります。
それでも改善されない場合は、戒告のような軽い懲戒処分から行っていかなければなりません。
本人のためにも、会社のためにも有能な人材になるよう教育していくことが、企業の努めです。
あくまでも解雇は最終手段と考えましょう。
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