タクシードライバーの仕事は、人によってはデメリットを感じられる場面があります。

 

どのような部分でデメリットを感じられるかは人によって異なりますが、収入面・働き方・人間関係など、さまざまな面で働く前に感じていた理想と現実とのギャップが生じる可能性があります。

 

この記事では、未経験のドライバーの方がタクシードライバーの仕事のよい面とそうでない面とを正しく理解できるよう、リアルな情報をご紹介します。

タクシードライバーとしての転職を希望している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

1.タクシードライバーのデメリット①収入面

 

タクシードライバーの仕事でデメリットを感じられるポイントの一つが、収入面です。

ここでは、収入面に関する具体的なデメリットについて解説します。

 

1-1. 成果報酬制度のため収入が安定しない

 

タクシードライバーがデメリットを感じやすいポイントの一つが、収入の不安定さです。

給料は歩合制が主流であり、売上により変動します。

 

天候や景気などの影響で乗客の人数や単価などが変動しやすいため、長期的に活躍しているドライバーでも収入を一定に安定させるのは困難です。

ましてや新人ドライバーは営業スキルが未熟なことや、固定顧客がついていないことなどから、より収入が不安定になりやすいといえるでしょう。

 

一部のタクシー会社では最低保障給が設けられていますが、その設定額も規定によって異なります。

毎月安定した収入を得られるか否かを、事前にシミュレーションする必要があります。

 

1-2. 日勤は利益率が低い

 

日勤だけでは収入を増やしづらい点も、タクシードライバーのデメリットの一つといえます。

 

なぜなら、日中はタクシーの利用客自体が少ないためです。

さらに、夜間割増が適用されないこと、短距離の移動が多いことなども、日中の顧客単価が上がりにくい要因として挙げられます。

 

日中に仕事をして、ライフ・ワーク・バランスを整えたいとお考えの方に取っては、タクシー業界の特徴・傾向がデメリットに感じられるかもしれません。

 

1-3. 景況感の影響を受けやすい

 

景気や社会情勢の影響を受けやすい点も、タクシードライバーのデメリットといえます。

不景気になるとタクシーを利用する人が減り、売上の低下につながることが多いためです。

不況下で企業の経費削減が進むと、出張や接待での利用が減り、ドライバーの収入に影響を及ぼします。

 

コロナ禍の際は、観光客やビジネス客の減少によって、タクシー業界全体が大きな打撃を受けました。

景況感の影響を受けやすい点も、タクシードライバーのデメリットの一つといえるでしょう。

 

1-4. その後の転職の際に経歴を活かしづらい

 

タクシードライバーを経験したあと異業種に転職する際に、経験を活かしづらいこともデメリットの一つといえるでしょう。

 

なぜなら、営業職や販売職とは異なり、タクシードライバーとしての仕事を直接的に活かせる職種が限られるためです。

運転技術や接客スキルなどの間接的に活かせるスキルはあるものの、転職時のスキルのアピールとしては不十分な場合があります。

 

就職した後のキャリアアップや定年退職後の働き方などを見据えた場合に、デメリットを感じるかもしれません。

 

2. タクシードライバーのデメリット②体力面

 

タクシードライバーの仕事は、体力的な負担が大きい点がデメリットとして挙げられます。

長時間勤務や不規則なシフトによって、体力の消耗や生活リズムの乱れを感じるかもしれません。

ここでは、勤務時間の長さや深夜・土日の勤務について詳しく解説します。

 

2-1. 基本的に勤務時間が長い

 

タクシードライバーのデメリットとして、勤務時間の長さと体力的な負担の大きさが挙げられます。

勤務形態によっては、1回の勤務時間が12時間を超えることもあり、隔日勤務では朝から翌朝まで働くケースも少なくありません。

長時間労働が一般的な業界であるため、体力的な負担を感じるドライバーも多いでしょう。

 

また、タクシーの営業は自分のペースで休憩を取れるものの、売上を増やすために長時間運転を続けるドライバーも多く、疲労が蓄積しやすい点もデメリットとされています。

長時間座りっぱなしでの運転は、腰痛や血行不良の原因になりがちです。

 

深夜勤務や長時間労働によって生活リズムが乱れやすくなる点も、デメリットとして感じるところです。

 

2-2. 深夜や土日にも仕事が入りやすい

タクシードライバーは、深夜や祝日に仕事が入りやすいため、ライフ・ワーク・バランスを整えづらい場合があります。

 

なぜなら、一般的にタクシーの乗客は夜間から早朝の方が多いためです。

また、平日の日中よりも深夜や土日の方が効率よく稼げるというタクシー業界ならではの特徴もあります。

 

土日や平日の夜間などに十分に休みを確保したいとお考えの方は、タクシードライバーとしての勤務体系がデメリットに感じられるかもしれません。

 

3. タクシードライバーのデメリット③対人関係

 

タクシードライバーのデメリットに感じるポイントの一つとして、対人関係も挙げられます。

ここでは、接客や対人関係に関するデメリットについて解説します。

 

3-1. 馴染みのない乗客を乗せなくてはならない

 

タクシードライバーは、毎回馴染みのない乗客を乗せることが多いという傾向があります。

 

そのため、初対面の乗客とのコミュニケーションを苦手だと感じる方にとっては、デメリットだと感じられるでしょう。

また、言葉の通じない外国人観光客を乗せたり、顧客のクレーム対応をしたりする場面もあります。

 

このようなイレギュラーな対応は、タクシードライバーの仕事のデメリットの一つといえます。

 

3-2. 飲酒した乗客とトラブルになるリスクがある

 

深夜や週末に飲酒している乗客を乗せる場合には、普段の接客以上に細やかな対応が求められる場合があります。

 

乗客が飲酒をしていると、ちょっとした誤解や言葉の発し方により、クレームやトラブルに発展するケースが珍しくないためです。

 

飲酒した乗客が支払いを忘れたり、拒否したりするケースも発生しやすく、金銭トラブルにつながりやすい点もデメリットといえるでしょう。

 

4.デメリットはあるものの稼いでいるタクシー運転手もいる

 

タクシードライバーの仕事にはデメリットがあるものの、工夫次第で高収入を得ることも可能です。

歩合制のため、効率よく乗客を乗せれば収入が増えます。

とくに、深夜や週末は利用者が多く、割増料金が適用されるため、通常より高い売上になるでしょう。

 

また、駅や繁華街、イベント会場周辺など、人の流れが多いエリアを狙うことで効率よく営業できます。

配車アプリや無線配車を活用すると、待機時間を減らすことも可能です。

経験を積むことで、収益を伸ばすコツが身につき、安定した収入を得られるようになるでしょう。

 

5.まとめ

 

タクシードライバーの仕事は、収入の不安定さや長時間労働、対人関係のストレスなどがデメリットとされています。

 

タクシードライバーとして高い収入を目指す方は、デメリットを十分に理解したうえで、タクシー会社を選ぶとよいでしょう。

 

また、タクシードライバー以外の職種に視野を広げるのもおすすめです。

例えば、企業の社長や役員の送迎を担当する役員運転手は、タクシードライバーとは特徴の異なるドライバー職です。

 

不特定多数の乗客を対応するタクシー運転手とは異なり、日中に安定的に車を運転する仕事である一方、役員を相手に仕事をする以上は高度な接客や気配りが要求されます。

 

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