【運転手資格】なるために必須・なくてもいいけどあると有利なのは?
2022年09月27日
車の運転手に転職する場合、運転する車種や仕事内容によって必要な資格(運転免許)が異なります。
入社後に取得させてもらえる場合もありますが、事前に取得しておいた方が採用時に有利でしょう。
また、運転免許のほかにも、転職や昇給に有利な資格もあります。
キャリアアップを目指す方は、興味のある資格から取得を目指すとよいでしょう。
この記事では、職種別に必要な運転免許と、取得しておくと有利な資格をご紹介します。
運転手業界への転職や、キャリアアップを目指している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. 【職種別】運転手に必要な資格
運転手の仕事は、荷物を運ぶ「運輸業」と、お客様を目的地までお送りする「旅客業」があります。
運転する車両や何を運ぶかによって、必要な運転免許が異なります。
職種ごとに必要な資格と取得条件などを確認しておきましょう。
1-1. トラックドライバー
まずは、運輸業の運転手から確認してみましょう。
運輸業として考えられる職業は、長距離トラックドライバーや宅配トラックドライバーです。
長い距離を走るトラックほど、大型や中型のトラックが使われ、宅配は街中や狭い道も走れるよう、普通サイズのトラックや軽トラックが使われます。
普通サイズのトラックであれば、普通自動車第一種運転免許で問題ありません。
長距離トラックドライバーは「大型自動車第一種運転免許」、トラックの大きさによっては「中型自動車第一種運転免許」が必要です。
資格 | 中型自動車第一種運転免許 | 大型自動車第一種運転免許 |
受験資格 | ・20歳以上 ・普通免許等保有2年以上 |
・21歳以上 ・普通免許等保有3年以上 |
車両総重量 | 7.5トン以上11トン未満 | 11トン以上 |
最大積載量 | 4.5トン以上6.5トン未満 | 6.5トン以上 |
なお、現行の免許制度以前に普通自動車の免許を取得した方の場合、運転できる車両は以下のようになります。
免許取得時期 | 平成19年6月2日~平成29年3月11日 | 平成19年6月1日以前 |
運転できる車両 | ・普通自動車 ・車両総重量5トン未満および最大積載量3トン未満の準中型自動車 |
・普通自動車 ・準中型自動車 ・車両総重量8トン未満および最大積載量5トン未満の中型自動車 |
準中型免許とは、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、または最大積載量2トン以上4.5トン未満の自動車のことです。
場合によっては、宅配トラックドライバーの仕事で必要となることがあるかもしれません。
1-2. バス運転手
ここからは、旅客業のドライバーです。
バス運転手は、路線バスや高速バス、学校や保育園・病院などの送迎バスが考えられます。
路線・高速バスの場合、多くは大型免許が必要です。
仕事の幅を広げたい場合は、取得しておくとよいでしょう。
送迎バスは、運転する車両により必要な免許が変わります。
また、一種免許と二種免許も考慮しなければなりません。
路線バスや高速バスのように、営利目的で緑ナンバーの車両を運転する場合は、二種免許が必要です。
一方、送迎バスの多くは営利目的ではないため、一種免許で運転できます。
資格 | 中型自動車第一種運転免許 | 大型自動車第一種および二種運転免許 |
受験資格 | ・20歳以上 ・普通免許等保有2年以上 |
・21歳以上 ・普通免許等保有3年以上 |
車両総重量 | 7.5トン以上11トン未満 | 11トン以上 |
乗車定員 | 11人以上29人以下 | 30人以上 |
二種免許が必要な会社でも、中には入社後に取得させてもらえる場合もあります。
気になる求人情報があった場合は、条件をよく確認してみましょう。
1-3. タクシー・ハイヤー運転手
タクシーやハイヤーは、基本的に第二種免許で運転が可能です。
しかし、会社によってはマイクロバスやジャンボハイヤーを保有している会社もあります。
仕事の幅を広げる意味で、取得しておくのもよいでしょう。
資格 | 普通自動車第二種運転免許 | 中型自動車第二種運転免許 |
受験資格 | ・21歳以上 ・普通免許等保有3年以上 |
・21歳以上 ・普通免許等保有3年以上 |
車両総重量 | 3.5トン未満 | 7.5トン以上11トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 | 11人以上29人以下 |
タクシー・ハイヤーともに、お客様を乗せて走るため、二種免許は取得する必要があります。
多くの会社で、入社後に会社側の費用負担で二種免許の取得が可能です。
二種免許取得の条件をご自身が満たしているかだけ、確認しましょう。
1-4. 役員運転手
役員運転手はタクシーやハイヤーのように営利目的の運転ではありません。
所属する会社の役員や来社されるお客様を送迎することが仕事です。
そのため、二種免許は必要ありません。
資格 | 普通自動車第一種運転免許 |
受験資格 | ・18歳以上 |
車両総重量 | 3.5トン未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
ただし、法律的に二種免許は必要ないものの、仕事でお客様の送迎経験の有無を重視し、二種免許のある人材が優遇される可能性はあります。
2. 運転手が取得しておくと有利な資格
運転免許以外にも、次にご紹介する資格を取得しておくと、できる仕事が増え、就職活動に役立つでしょう。
就職後も資格手当がつく会社もあるため、取得していて損はありません。
2-1. フォークリフト運転技能講習修了証
トラックの運転手なら取得しておきたい資格が「フォークリフト運転技能講習修了証」です。
1トン以上のフォークリフトを運転する場合、必ず必要な資格となります。
資格は、各都道府県の労働局に登録されている自動車学校やフォークリフトメーカーで講習を受け、試験に合格すると取得できます。
ただし、フォークリフトで公道を走行する場合、ほかに「小型特殊自動車」や「大型特殊自動車」の免許が必要となるため、注意しましょう。
2-2. 玉掛け技能講習修了
工事現場や建設現場で使われているクレーンに、荷物をかけたり外したりする作業ができるのが「玉掛け」です。
正式名称は「玉掛け技能講習修了」といいます。
クレーン学校や技能講習センターで技能講習を受講し、学科・実技それぞれの試験に合格することで取得できます。
国家資格ですが、しっかり講習を受けていれば合格できる資格のため、使う可能性があれば取得するとよいでしょう。
また、実際働く際にはクレーンの免許も合わせて必要とされます。
クレーンの免許には、「移動式クレーン運転士免許」「床上操作式クレーン運転技能講習修了者資格」など、さまざまな資格があるため、必要に応じて取得しましょう。
2-3. 牽引自動車第一種運転免許
タンクローリーやトレーラーなど、運転車両の後部に車両総重量750㎏以上の車両を連結し運転する際に必要なのが、「牽引自動車第一種運転免許(けん引免許)」です。
普通自動車運転免許や大型自動車運転免許と合わせて使用します。
教習所に通って資格を取得しますが、けん引免許の扱いがない教習所もあるため、事前に確認が必要です。
2-4. 危険物取扱者
ガソリンや灯油などを扱う際に必要な資格が「危険物取扱者」です。
資格は「一般財団法人消防試験研究センター」が主催しています。
都道府県ごとに行っているため、試験日程は一律ではありません。
危険物取扱者には「甲種」「乙種」「丙種」の3種類があり、乙・丙に関しては、誰でも受験可能です。
甲種は、以下のいずれかに該当する必要があります。
【甲種受験資格】
①大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
②大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
③乙種危険物取扱者免状を有する者(他条件あり)
④科学に関する学科または過程において修士・博士の学位を有する者
参考|一般財団法人消防試験研究センター:危険物取扱者試験受験資格
2-5. 運行管理者
トラックやバス・タクシーなど、事業用自動車を扱う会社では、営業所ごとに所有台数に応じた人数の運行管理者を配置することが義務付けられています。
運行管理者の仕事は、乗務割の作成・ドライバーの指導管理・休憩・睡眠施設の保守管理など。
多くのドライバーを抱える企業では、運行管理者の担い手となる人材を募集していることもあり、就職にも役立つ資格です。
試験は(公益財団法人)運行管理者試験センター主催で行われています。
受験資格は、「運行管理に関する実務経験が1年以上あること」もしくは「基礎講習を修了していること」です。
2-6. 語学関連の資格・検定
お客様の送迎をするタクシーやハイヤー・役員運転手に有利な資格は、TOEICや英検などの語学関連の資格です。
これらの運転手は、海外のお客様を担当する可能性もあります。
そのため、語学力がある人材が重宝されます。
英語に限らず、日本への旅行者が多い中国語や韓国語などアジアの言語も身についていると、仕事の幅が広がるでしょう。
3. まとめ
運転手の仕事をするには、業務内容に応じた運転免許が必要です。
また、運転免許以外にも取得しておくと就職や昇給に有利な資格も数多くあるため、スキルアップを目指す方は、トライしてみるとよいでしょう。
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