役員車の事故対応と事故防止方法をプロドライバーが伝授
2021年09月22日
警察庁の発表ではこの10年間で自動車事故の件数は半数以下に減少しています。
とはいえ運転中にひやりとした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
スマートフォンを操作している歩行者やドライバーも見受けられ、車を運転中のヒヤリハットの事例は後を絶ちません。
ここでは役員車の運転中に万が一事故に巻き込まれた際の事故対応方法を確認してみましょう。
また役員運転手のプロドライバーたちが実際に遭遇した運転時のヒヤリハットとその対処法をご紹介します。
目次
1. 自動車事故は減少傾向
最近は飛躍的に自動車の性能が向上し、自動車事故は減少傾向にあります。
警察庁発表の交通事故発生状況を見ても明らかです。
《交通事故発生状況の推移》
和暦 | 西暦 | 発生件数 | 負傷者数 | 死者数 |
(暦年) | (暦年) | 件 | 人 | 人 |
平成23年 | 2011 | 692,084 | 854,613 | 4,691 |
平成24年 | 2012 | 665,157 | 825,392 | 4,438 |
平成25年 | 2013 | 629,033 | 781,492 | 4,388 |
平成26年 | 2014 | 573,842 | 711,374 | 4,113 |
平成27年 | 2015 | 536,899 | 666,023 | 4,117 |
平成28年 | 2016 | 499,201 | 618,853 | 3,904 |
平成29年 | 2017 | 472,165 | 580,850 | 3,694 |
平成30年 | 2018 | 430,601 | 525,846 | 3,532 |
令和元年 | 2019 | 381,237 | 461,775 | 3,215 |
令和2年 | 2020 | 309,000 | 368,601 | 2,839 |
2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大が影響したとの見方もあるものの、10年前と比較して事故発生件数は半分以下になっています。
しかし運転中にひやりとする経験はそれほど減ったと感じない方も多いのではないでしょうか?
その原因としては以下のようなことが考えられます。
- 自動車の「ながら運転」
- 歩行中や自転車運転中の携帯電話使用
- 自転車のデリバリーサービス増加
- ゲリラ豪雨
自動車のドライバーや歩行者・自転車のライダーが携帯電話をいじっている姿もたびたび見かけます。
また一部の自転車によるデリバリーサービスのライダーが、法律に違反した話も耳にします。
さらにゲリラ豪雨で急激な雨量増加により、運転に危険を感じた経験がある方もいらっしゃるでしょう。
万が一役員車の運転中に事故が起きてしまった場合、どのように対応すればよいでしょうか?
2. 役員車で事故!万が一の事故対応方法
自動車事故はどうしても気が動転してしまい、多くの人はスムーズに対応できません。
役員車の運転中も細心の注意をしていても、もらい事故など、どうしても避けられないものもあります。
ここでは物損事故・人身事故それぞれの対応方法をご紹介します。
2-1. 物損事故の場合
まずケガ人はいないものの、車やガードレールが壊れてしまった「物損事故」の対応は以下のように行います。
- 安全な場所へ車を停止させ、ケガの有無を確認(相手がいる場合は相手も同様に確認)
- 最寄りの警察に連絡し、事故について報告
- 相手がいる場合は、連絡先や免許証を写真に撮らせてもらう
- 会社・保険会社へ連絡
もしも荷物が散乱して、通行の妨げになるようであれば可能な限り回収します。
無理なようであれば、発煙筒・三角表示板などで周囲に危険を知らせましょう。
また社内で事故対応マニュアルを作成しているようであれば、それに従って行動します。
2-2. 人身事故の場合
次は人身事故が起きてしまった場合です。
万が一人身事故が起きてしまったときは、まず人命救助が第一です。
- ケガ人救出・救急車手配
- 警察へ連絡
- 事故相手・目撃者の連絡先確認
- 会社・保険会社へ連絡
ものが道路上に散乱している場合は、物損事故同様の対応をします。
また可能であれば事故現場記録(車両損傷箇所・事故現場など撮影・事故内容をメモ)を行いましょう。
大きな事故の場合ガソリンが漏れていれば爆発の危険がありますし、後続車との二次的な事故が起こる可能性もあります。
これらの対応方法は、必ず安全を確保したうえで行ってください。
3. ヒヤリハットに学ぶ事故の防止方法
車の運転におけるヒヤリハットとは、もう少しで事故を起こしてしまいそうでヒヤリ・ハッとした状況のことを言います。
頻繁に運転をしている人であれば、そういった経験は一度や二度はあるのではないでしょうか?
ではここからは、プロドライバーたちが実際に体験した3つのヒヤリハットから、日常に潜む危険と事故防止方法を確認してみましょう。
3-1. 雨・夕方など悪条件が重なるとき
一つ目は悪条件が重なった際のヒヤリハットです。
【ヒヤリハット その1】
薄暮時間帯に急な雷雨。
悪条件が重なり視界の悪い中、自転車の女性が横断歩道を信号無視で飛び出してきた。
薄暮時間帯とは日没の前後1時間を言います。
それだけでも非常に視界は悪く対向車や歩行者が見にくいと感じる方は多いでしょう。
実際に薄暮時間帯はほかの時間帯と比較して事故が多いという結果が出ています。
画像引用:警察庁|薄暮時間帯における死亡事故に係る分析
薄暮時間帯は地域や季節によって変わります。
同じ場所同じ時間帯でも、薄暮時間帯になる季節は周囲が見にくくなることがあるため、注意が必要です。
この場合の事故防止方法として考えられるのはこちらです。
《事故防止方法》
・前照灯を早めに点灯させる:
車が来ていることを横断者に早めに認識してもらうためにも前照灯は有効です。
・速度をおとす:
普段の速度よりも少しスピードを落として走行することで、危機回避しやすくなります。
3-2. 夜間走行
2つ目は夜間に起きたヒヤリハットです。
【ヒヤリハット その2】
雨の夜首都高湾岸線を走行中。
見通しの悪い中猛スピードで走る車両があり、ひやりとする場面があった。
夜間走行中は日中に比べ、視界が狭くなります。
その割に車の量が減るため、スピードを出して走る車が多くなります。
自分自身も速度感が昼間と変わり、スピードが出やすいと感じた経験があるのではないでしょうか?
夜間は視野が狭くスピードを出すことで、歩行者や自転車などを認識するのが遅くなりがちです。
後ろから猛スピードで走ってくる車には対応しようがありませんが、夜間走行で注意できることはいろいろあります。
《事故防止方法》
・十分な車間距離をたもつ:
前方で何かあった場合でも、車間距離さえとっていれば巻き込まれる危険は少なくなります。
・ハイビーム・ロービームの使い分け:
性能基準としてハイビームは夜間100m先の障害物を確認できること、ロービームでは夜間40m先の障害物を確認できることと決められています。
暗い道で対向車や先行車がいない場合はハイビーム、交通量の多い市街地や対向車、先行車がいる場合はロービーム、など使い分けに注意しましょう。
3-3. 狭い道
最後は狭い道で起きがちなヒヤリハットです。
【ヒヤリハット その3】
一方通行を走行中。
自転車に乗った小学生が右側から一旦停止もせず勢いよく飛び出してきた。
一方通行だけでなく狭い道は歩道がない、もしくはあっても狭いことも多く、自転車や歩行者との接触の可能性が高くなります。
最近は歩いたり自転車に乗ったりしながら、携帯電話を触っている方が多く見られます。
道の中央の方へはみ出してくる可能性も考えられるでしょう。
想定外の動きにも対応できるようにしなければなりません。
《事故防止方法》
・いつでも停止できる速度で走行する:
狭い道ではいつでも停止できるように走行します。
周囲の状況を把握しやすく、判断も早くできます。
・歩行者が通り過ぎるまで待つ:
危ないと感じる歩行者や自転車がいた場合は、無理に追い越したりせずに安全だと判断できるまでは待つのも1つの方法です。
参考:これからの時代のスノーチェーン|ISSE(イッセ)スノーソックス
ほかにも停止しているバスや車の近く・駅の近く・交差点付近・反対車線が渋滞中などの場合、人が飛び出してくる可能性があります。
その都度適切な対応をとって、事故防止を心がけましょう。
4. 役員車の危険回避に「セントラルサービス」の役員運転手
役員自ら運転中に事故を起こしてしまった場合、社会的に影響が出る可能性があります。
そういったリスクを抑えるために、役員運転手を雇用してみてはいかがでしょうか?
「セントラルサービス」は、都内3箇所に営業所をもつ役員運転手専門の派遣・請負会社です。
お客様のご要望に合わせ、高いスキルを身につけたドライバーを派遣いたします。
また万が一のときの事故対応は「セントラルサービス」が行います。
事故のリスクを抱えるのが不安という方は、ぜひ「セントラルサービス」へお問い合わせください。
「セントラルサービス株式会社」
メールでのお問い合わせはこちらまで。
5. まとめ
車の性能が上がったこともあり、国内の自動車事故の件数は年々減少しています。
しかし頻発するゲリラ豪雨や、携帯電話を操作しながら運転するドライバー・歩行者・法律違反をする自転車の増加で、ひやりとする場面は多くなっています。
万が一のために「物損事故」「人身事故」問わずにある程度どのように現場で行動するべきかを把握しておきましょう。
また運転時は雨や薄暮時間帯など危険な時間帯はもちろん、人通りの多い狭い道や夜間の走行など十分な注意が必要です。
事故を未然に防ぐために安全な運転をこころがけましょう。
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